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か​な​し​い

from FICTIONS by Lopnur

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lyrics

08. かなしい

消えちゃう前に答えてよ いくらかかるかな
ここを翳した薄雲はいつからなのかい
既存以外と疑問立てては持て余すのに
仕方がないぜ今日もじっと有り触れていた

魂あればその価値が決まるというなら
高潔なるを演じれば得られましたか
虚構ばかりで仮装ばかりで判らないや
項垂れちゃうぜなんて何も言わない癖に

過ぎていった今日だけが確かなら
消えていったイフならなれたかな
はにかみを恥じて手を振った
同じブランコの前で待っているから

なんとなく席を決めて
なんとなく替えちゃうような
朱色のカーテンにくるんだ真ん中は
まだ名も知らぬ孤独の途中
交わされた裾を見ている
重ねた恐怖に袖を通し 目配せをしよう

分別を識るみなさまはあれもこれも厭い
掌の裏眺めては見とれているの
今を捨てば悲嘆仲間になれるのにな
味方もないぜ今日も独り有り触れていた

過ぎ去った日だけがキレイなら
あの日消えた君もそうなのかい
束ねた封筒 椅子の下
どんな辞に委ねれば返せたかな

聞かされた事実の途中
知らされた話のあと
こんなに小さく凍えているのに
まだ足りないと仰せならば
その爪を喰い千切ろう
なんてね まさかね
呼吸を急いて最果てへ行こう

足踏みに焦らした横断歩道の白
点かない赤と点かない緑に惑い 目を背けた
破る腕のボタン 投げて耳を欹てた

過ぎていった今日だけが確かでも
消えていったすべては今もそっと此処に

なんとなく生まれ落ちて
なんとなくやめちゃうような
脆弱な指で包む微かだ
ほら沈めていた書架の最後
憧れは連なっている
日焼けに熟れては飽きを待っている

どこまでも事実の途上
やるせない話をしよう
鳴らしたふたつの爪先と跳ぼう
まだ名も知らぬ記憶の途中
浅黒い少年に会う
嘗てが目を伏せた世界の真ん中 指切りをしよう

消えちゃう前に答えてよ いくらかかるかな
ここを翳した薄雲はなにものなのかい

credits

from FICTIONS, released November 28, 2014

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